敷地は品川の池上通り沿いにあり、通りは道路(歩道)拡幅計画により建物の建替えが徐々に進んでいます。そんな中で、今回の敷地は、道路より高さが1.6mほど下っていること、借地権付の土地であること、道路拡幅後の残地も狭小となること、それらが理由で、建替えがスムーズに進まない地域のよう思われました。
そんな中、この地に創業し、この地に愛着を持つ会社が、小さくとも自分たちの社屋を持ちたいと考えました。今後の会社を支える、若いスタッフが、安全で活き活きと働ける自分たちの場所が欲しいというのが、要望です。
道路との間に高低差があること、細長い変形した狭小敷地であることが、最も厳しい制限でした。そのため敷地の形状をそのまま写したような平面形状として、道路との高低差については、建物の出入口が半階上がった位置とし、階段とエントランスは必然的に端に寄せ、シンプルであることが使いやすさと考え、屋上を含め、階ごとに使い方を分けるという設計としています。